同棲を解消するとき、部屋を出る日を決めただけでは、家賃や家具の支払いまで終わるとは限りません。契約を終える手続きと、二人の間で返す・分けるお金を分けることが、後からの請求を整理する出発点です。実際に起きたトラブルから、先に何を確かめるかを見ていきます。

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まず安全、次に住まいの契約を確認する
話し合いに脅しや暴力があるときは、お金の合意より安全な滞在先を優先します。二人だけで会い続けず、警察や支援窓口、弁護士へ相談してください。交際相手からの暴力についても、DV相談ナビ#8008から相談先につながれます。
| 二人とも退去する | 一人が残る |
|---|---|
| 解約予告の期限、契約終了日、家賃が止まる日 | 今の名義で続けられるか、名義変更・新規審査が必要か |
| 部屋の明渡し・鍵の返却、敷金の返金先と時期 | 保証・保険・敷金の扱い、今後の家賃と変更費用 |
住む人が変わったからといって、貸主や保証会社との契約も自動で切り替わるわけではありません。契約者が誰か、どの手続きが終われば負担が変わるかを、二人の約束と別に確認します。
自分が出ても、相手が残れば家賃の問題は続く
本人名義で借りた部屋に交際相手が残り、退去に合意した後も出ていかなかった例があります。無断の鍵交換や残置物も問題になり、裁判手続を経て、退去と解決金の支払いを和解で決めました。
自分の引っ越しと、借りた部屋の契約終了は別です。相手が退去しない、荷物だけ残っているといった場合は、契約書と合意の記録を持って相談します。相手の物を勝手に捨てたり、自分で鍵を替えて締め出したりして解決しようとしないでください。
過去の生活費は「立替え」か「合意した分担」かを確かめる
同棲開始時に分担を決め、初期費用や家具もそれぞれ負担したのに、別れ際に過去の生活費の差額を請求された、という本人相談があります。支払いが多かった事実だけで、すべてを貸し借りと決めることはできません。
確認したいのは、当時「後で返す」と約束していたのか、その負担で暮らすと合意していたのかです。LINEやメール、送金履歴、購入明細を時系列で残します。借用書がなくても返済の合意があれば貸し借りが成立し得るため、書面がないことだけで判断せず、請求の内訳と約束を照合しましょう。
退去費用は、二人で分ける前に請求の理由を見る
入居前からの傷や、契約で定めていない清掃費を退去時に請求された相談もあります。通常の使用による傷み・経年変化と、故意や不注意による損傷は扱いが違います。契約書・特約と入居時の写真を用意し、どの修理に対する請求か、明細と負担理由を管理会社へ聞きます。
二人の間で折半する約束があっても、請求の妥当性を確かめる順番は同じです。納得できない場合は消費生活センターなどへ相談し、貸主への負担が確認できてから、二人の分け方を整理します。
家具は、購入代金だけでなく持ち主・引取先・返済を並べる
一方のカードで買い、もう一方が半額を出した家具について、別れた後に返金を求める側と、中古の価値で考える側が対立した本人相談があります。買ったときの額だけでは、今の精算方法までは決まりません。
| 確認する物 | 決めること |
|---|---|
| 購入明細・送金履歴・当時の約束 | 誰の所有で、誰がいくら負担したか |
| 現物の状態・引取の希望 | 誰が持つか、双方合意で売るか、処分するか |
| カード・ローン契約 | 返済がいくら残り、契約先へ誰が払うか |
| 合意した記録 | 精算額・支払日・引渡日を双方が読める形で残す |
引き取る人が決まっても、カード会社への返済義務まで移るとは限りません。相手への精算と、契約先への返済は別に扱います。所有と合意を確認してから、引渡し・売却・処分を進めましょう。
新居へ先に払うお金と、後で戻る敷金を分ける
新居契約や引っ越しの支払日、旧居との家賃の重複、後日届く光熱費を並べます。敷金は一般に明渡し後、未払い家賃や原状回復費などの精算を経て返るため、金額と時期が決まる前に新居の資金へ数えないようにします。
確定した費用から、誰が・いくら・いつ払うかを残し、未確定の請求には確認日を決めます。契約先への支払いを止める手続きと、二人の精算を分けて進めると、何が終わり、何が残っているかを見失いにくくなります。
出典・調査の範囲
- 川崎合同法律事務所:交際相手の退去・解決金の和解事例
- Legalus:同棲解消時の生活費差額についての本人相談(2023年2月16日)
- 法テラス「身近なトラブルQ&A」お金の貸し借り
- 国民生活センター:賃貸住宅の原状回復トラブルの相談事例
- 国土交通省:原状回復ガイドラインQ&A(敷金返還時期等)
- 弁護士ドットコム:共同購入の家具などをめぐる本人相談
- 弁護士による解説:同棲解消時の家具・家電の整理
- 弁護士の対応事例:暴力等がある同棲解消の相談
- 内閣府男女共同参画局:配偶者・交際相手からの暴力の相談先
資料確認日:2026年10月21日。相手が残った件は弁護士公表の和解例。過去生活費と共同家具の件は本人相談の要約で、解決結果や判決を確認した例ではありません。原状回復の相談は同棲限定ではありません。個別事案の結論を他の請求へ一律に当てはめないでください。
この記事の登場人物

悠31歳
段取りを考え、家電や住まいの費用を比較して決めたい。

葵30歳
料理や二人の家計を、その日の暮らしに合わせて柔軟に整える。