
牛肉売場に「和牛」と「国産牛」。どちらも日本の牛という意味に見えますが、値段が違うと理由が気になります。国産牛は原産国、和牛は品種と国内で生まれ育ったこと等の条件を表します。国産牛がすべて和牛ではありません。
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「国産牛」は、日本で一番長く育てられた牛
牛の原産国は、出生からとさつまでの飼養期間で最も長い国です。外国で生まれた牛でも、日本での飼養期間が最長なら国産牛になります。
家畜改良センターの説明では、国産牛には肉専用種だけでなく、乳用種のホルスタインや、肉専用種と乳用種を掛け合わせた交雑種なども含まれます。「国産」とだけ書かれた牛肉から、品種や脂肪の付き方まで同じとは読み取れません。
反対に、外国産と書かれていることだけで味の好みに合わないとも決まりません。原産地は、肉の背景を知る大切な情報ですが、その一項目だけをおいしさの順位にするのは難しいものです。
国内で「和牛」と表示するには、品種以外の確認も必要
和牛表示には、指定された品種等であることに加え、日本国内で生まれ育ち、それを登録制度等と個体識別情報で確認できることが必要です。
| 言葉 | 意味と注意点 |
|---|---|
| 国産牛 | 原産国が日本の牛。出生地が必ず日本という意味ではない |
| 和牛 | 黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種と認められる交雑等の条件を満たし、国内で生まれ育ったこと等を確認できる牛 |
| 銘柄牛・ブランド名 | 産地団体等が生産・品質等の条件を設ける呼び名。名称だけで条件を一律にしない |
| 部位・用途 | 肩、もも、切り落とし等。調理への合いやすさも商品ごとに確認 |
黒毛和種だけが和牛ではありません。また、海外で育てられた和牛系の牛が海外で「Wagyu」と呼ばれていても、日本の店頭での和牛表示の条件と同じ意味だとは限りません。売場では原産地と品種等の表示を分けて読みます。
高い肉が、今日の料理にいちばん合うとは限らない
食べたい料理、脂の好み、部位と切り方を先に決めると、「和牛かどうか」だけに迷わず選べます。
脂の甘みや口当たりを楽しみたい、赤身をしっかり食べたいなど、欲しいものは人によって違います。煮込みに使うのか、短時間で焼くのかでも、店へ相談する内容が変わります。「国産と和牛のどちらが上ですか」より、「この料理に使いたい。脂は控えめが好みです」と伝える方が選びやすくなります。
同じ和牛でも部位や脂の量、厚さはさまざまです。ラベルの名前から調理法を決めるのではなく、売場の調理案内やレシピに合う形状を選ぶと、買った後の使い道までつながります。
買うときは、名前・原産地・部位・価格を一緒に見る
同じ量あたりの価格を確かめ、実際に使う部位と量で納得できる一パックを選びましょう。
大きく書かれたブランド名や「和牛」の文字だけでなく、原産地、部位、内容量、保存方法、消費期限を確認します。牛肉の個体識別番号が表示されている場合は、公的な検索サービスで出生や飼養地等を確認する手掛かりにもなります。
普段の料理に国産の交雑種を選ぶことも、好みや予算に合えば自然な選択です。特別な日に和牛を買うときも、何に違いがあるのか分かっていれば、値段だけに期待しすぎず選べます。
この記事の登場人物

颯太28歳
料理が好き。忙しい日の買い物や食費も気にしている。