封筒と納付書、給与明細を机で見比べる美緒

退職する月に住民税をまとめて引かれたのに、しばらくしてまた納付書が来た。「もう払ったはず」と感じますが、まずは二つの請求が何年の所得に対するものかを見てみましょう。

退職時の一括徴収は、すでに始まっている年度の残り。翌年6月の住民税は、退職した年の所得に対して決まる場合があります。

目次
  1. 「いつ払うか」と「何年の所得か」を分ける
  2. 残りの税額をどう払うかは、退職時期と勤務先の手続きで変わる
  3. 届いた納付書は、年度・納期限・すでに納めた分を確かめる
  4. 退職後の生活費に、翌年の税金の場所も作っておく
  5. 出典・確認した範囲

「いつ払うか」と「何年の所得か」を分ける

納付書が届いた年と、税額の基になった所得の年は違います。年度と所得の対象年を組にして確認します。

住民税は、原則として前年の所得を基に決まります。会社員の給与天引きでは、その税額を6月から翌年5月まで12回に分けて納めます。税を会社が給与から引いて自治体へ納める方法を「特別徴収」といいます。

退職すると、その会社の給与から残りを引き続けられなくなるため、最後の給与などから残額をまとめて納める場合があります。これは、将来発生する住民税をすべて先払いしたという意味ではありません。

退職時と翌年の請求で違うこと
支払う場面税額の基になる所得
退職時にまとめて引かれた住民税すでに給与天引きしていた年度の税額。その基は、退職した年より前の所得
退職した翌年6月からの住民税退職した年に受け取った給与などの所得。退職後に無収入でも課税される場合がある

横浜市の2026年4月更新の案内でも、前年11月に退職して残額を一括納付した人へ、翌6月に別の年の所得に対する納税通知書が届く仕組みを説明しています。二つの税額が別年度なら、同じ所得への二重課税とは限りません。

残りの税額をどう払うかは、退職時期と勤務先の手続きで変わる

最後の給与で一括納付するのか、自分で払うのか、新しい勤務先で引き継ぐのかを、退職前に確認します。

給与天引きが終わるときの主な方法
方法確認すること
一括徴収最後の給与・退職手当等から残額をまとめて納付。最終給与で引かれる額を確認
普通徴収自治体の納付書や口座振替などで自分で納付。届く時期と納期限を確認
新しい勤務先で特別徴収勤務先間と自治体の手続きで給与天引きを継続・切替。いつから反映するか確認

1月1日から4月30日までの退職では、給与や退職手当等で徴収できる場合、原則として残額を一括徴収します。6月から12月の退職では、本人の申出による一括徴収などの方法があります。退職後の就職や、給与から引き切れるかなどでも手続きが変わるため、人事・給与担当者に残額と処理方法を聞きましょう。

届いた納付書は、年度・納期限・すでに納めた分を確かめる

年度が同じ、納付済みの期間があるなど気になる場合は、自己判断で払い直したり放置したりせず自治体へ照会します。

最終給与明細の住民税欄、退職時の説明、税額通知、届いた納付書を並べます。給与明細だけで基の所得年が分からなければ、勤務先に「何年度の何月分までを一括徴収したか」を聞きます。

自治体へは、納税通知書に書かれた年度、給与から引かれた時期、すでに自分で払った分を伝えます。再就職して天引きへ切り替え中なら、その状況も知らせます。切替前の納付書を使うべきかも、窓口の回答を受けて決めましょう。

退職後の生活費に、翌年の税金の場所も作っておく

退職後の収入が減っても、前年の所得に基づく住民税は届き得ます。最終給与だけで払い終わる予定にはしません。

税額がまだ決まっていない時期は、自治体へ見込みの確認方法を聞き、納付時期を予定に入れます。支払いが難しい場合も、納期限を過ぎるまで抱え込まず、通知書の税務担当窓口へ相談します。

最初に確かめたいのは「二度請求されたか」だけでなく、「二つの年度の支払いが続いているか」です。対象年がつながれば、次の納付に備える時期も見えやすくなります。

この記事の登場人物

美緒のイラスト

美緒29歳

住まいや固定費を見直し、自分の暮らしに合う家計を考える。

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