健康保険のパンフレットとカレンダーを並べて確かめる蓮

退職すると、会社の健康保険をどうするか決める必要があります。「今より安い方」と思っても、給与明細の保険料と国保の目安だけでは比べきれません。先に加入条件と締切を確認し、自分と家族が払う金額を集めましょう。

任意継続・国民健康保険・家族の扶養を候補にし、加入できるか、いつまでに申し込むか、実際の保険料の順で確かめます。

目次
  1. 三つの選択肢を、加入する家族まで含めて見る
  2. 任意継続は、比較する前に締切を控える
  3. 任意継続は「今の天引き額の2倍」で確定させない
  4. 保険料だけでなく、給付と変更方法も確かめる
  5. 退職前に、見積もりと必要書類を一緒にそろえる
  6. 出典・確認した範囲

三つの選択肢を、加入する家族まで含めて見る

国保には会社の健康保険のような扶養の仕組みがないため、本人一人の給与明細だけで比べないようにします。

退職後に確認する健康保険
選択肢確認先と特徴
任意継続退職前の保険者。条件を満たせば、原則最長2年継続。保険料は本人が全額負担
国民健康保険住む市区町村。前年所得や加入人数・年齢等で保険料を算定。軽減等の対象も確認
家族の健康保険の被扶養者家族の勤務先・保険者。収入見込みや生計等の認定条件がある。認定されれば本人分の追加保険料は通常かからない

「扶養」は税金上の控除と健康保険で条件が違います。退職したことだけで認定されるとは限らず、失業給付などの収入の扱いも加入先へ確認します。家族に会社員等がいる場合は、見積もりと並行して認定条件を聞くと候補を絞れます。

任意継続は、比較する前に締切を控える

協会けんぽでは、資格喪失日から20日以内の申出が必要です。郵送なら到着まで含めて間に合うかを確認します。

協会けんぽの任意継続は、資格喪失日の前日まで健康保険の被保険者期間が継続2か月以上あり、資格喪失日(退職日の翌日等)から20日以内に申出書を提出することが条件です。20日目が土日・祝日なら翌営業日という取扱いもあります。

以前の健康保険組合等の期間を切れ目なく通算できる場合もあります。自分の加入履歴と提出先は保険者へ確認します。国保は原則14日以内に加入届を行うため、退職前に市区町村の必要書類も調べておくと、比較中に手続きが遅れるのを防げます。

任意継続は「今の天引き額の2倍」で確定させない

退職前の会社負担分も自分で負担しますが、計算の上限や保険料率があるため、保険者から自分の金額を確認します。

協会けんぽでは、退職時の標準報酬月額と居住する都道府県の保険料率などで保険料を決めます。標準報酬月額には上限があり、介護保険の対象年齢や保険料率の変更などでも額が変わります。「一律に2倍」「2年間絶対に同額」とはせず、加入予定月の月額を聞きます。

国保は、前年の所得が大きいと、退職して今の収入がなくても保険料が高くなる場合があります。一方で、離職理由による軽減や自治体の減免などに該当する可能性もあります。国保の窓口には源泉徴収票等の所得資料、退職日、加入予定人数と年齢、離職理由を伝えましょう。

実際の金額を集めるためのメモ
確認先聞いて控えること
退職前の保険者任意継続の加入条件・締切・月額・家族の認定・納付日
市区町村の国保窓口加入年度の見込額・月ごとの負担の考え方・軽減対象・必要書類
家族の勤務先・保険者扶養認定の収入見込み・失業給付の扱い・認定日・提出書類

保険料だけでなく、給付と変更方法も確かめる

病気や出産に関わる給付は、退職後もすべて在職中と同じとは限りません。必要な給付があれば先に保険者へ聞きます。

協会けんぽでは、任意継続に加入したこと自体によって傷病手当金や出産手当金が新たに受けられるわけではありません。在職中からの継続給付には別の要件があります。該当しそうなら、退職前から確認しておきましょう。

再就職や扶養の認定、任意継続をやめる申出などで資格が変わる場合も、届出が必要です。保険証のように使うマイナンバーカード自体を変えなくても、保険の加入手続きは別に行います。切替中に受診する予定があるときは、資格確認の方法を加入先へ聞いてください。

退職前に、見積もりと必要書類を一緒にそろえる

一番安い制度名を探すより、自分と家族が加入できる三つの候補の金額・期限を並べる方が、選ぶ答えに近づきます。

まず退職予定日と次の勤務開始日を確認し、保険が空く期間があるかを見ます。任意継続の締切を控え、保険者と自治体へそれぞれ金額を聞き、扶養に入れる可能性も確認します。

最後に、選んだ加入先の申請と、不要になった資格の手続きを確認します。前の資格を退職後も使えると思って受診することは避け、受診時点でどの保険に入っているかを分かるようにしておきましょう。

この記事の登場人物

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蓮21歳

通学やアルバイトの時間を大切にしながら、食費を管理する。

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