
国民年金の納付書が届いたけれど、今月は払う余裕がない。後回しにしたままにする前に、免除や納付猶予を申請できるか相談できます。収入が減った理由や、一緒に暮らす人の所得によって、使える制度が違います。
払えないときは、未納のままにするより、国民年金の窓口へ免除・猶予の申請を相談することが第一歩です。
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免除と猶予は、いまの支払いだけでなく将来の年金額も違う
全額免除は将来の老齢基礎年金額に一部が反映され、納付猶予は追納しなければ年金額には反映されません。
| 扱い | 受給資格期間と老齢年金額 |
|---|---|
| 全額免除 | 承認期間は受給資格期間に算入。2009年4月以降の分は全額納付時の2分の1を年金額へ反映 |
| 一部免除 | 減額後の保険料を納めると受給資格期間に算入し、免除の割合に応じ年金額へ反映 |
| 納付猶予 | 承認期間は受給資格期間に算入。追納しない限り、その期間分は年金額に反映しない |
| 未納のまま | 原則として受給資格期間・年金額に反映しない。障害・遺族年金の要件にも影響する場合がある |
免除や猶予は、申請しただけで決まるものではなく、審査・承認が必要です。障害基礎年金や遺族基礎年金も一定の要件があるため、「免除なら必ず受け取れる」とは言い切れません。ただ、未納で放置する場合と、承認を受ける場合は区別して考えられます。
審査で見る人が違う。実家暮らしでも相談してよい
免除は本人・配偶者・世帯主、納付猶予は本人・配偶者の所得で審査します。本人の収入だけでは判断できません。
納付猶予は、20歳以上50歳未満で、本人と配偶者の所得が基準以下などの条件を満たす場合の制度です。世帯主の所得で免除が難しくても、納付猶予の対象になることがあります。
学生には学生納付特例、産前産後には別の免除制度などがあります。まず自分が学生か、失業したか、収入が減った時期はいつかを伝え、どの申請が合うかを確認しましょう。年収と所得は同じではないため、手取り月額だけで対象外と決めないことも大切です。
一部免除では、残りの保険料を納めて初めて扱いが生きる
一部免除が承認されたら、減額後の納付書と期限を確認します。残りを払わないと、その期間は未納扱いになります。
| 承認された免除 | 本人が納める保険料 |
|---|---|
| 4分の3免除 | 4,480円 |
| 半額免除 | 8,960円 |
| 4分の1免除 | 13,440円 |
この金額は2026年度の日本年金機構の公表額です。免除される割合と「残りに払う割合」を取り違えないようにします。残りの納付も難しいときは、そのままにせず年金事務所へ、審査結果と現在の事情を伝えて相談してください。
退職や失業が理由なら、証明する書類も一緒に用意する
失業等の特例では、失業した人の前年所得にかかわらず審査できる場合があります。離職票などを用意して相談します。
雇用保険被保険者離職票や、雇用保険受給資格者証・受給資格通知などが確認書類になります。失業した本人だけでなく、配偶者・世帯主などの所得条件が関わる場合もあるので、「失業したら全員必ず全額免除」とは考えません。
申請には、基礎年金番号の分かる書類、またはマイナンバーと本人確認書類などを用います。自分に必要な添付書類は、申請書の案内や年金事務所で確認します。離職の書類がまだ届いていない場合も、相談を始めることはできます。
申請は窓口・郵送・電子申請。古い月ほど早めに確認する
原則として申請時点から2年1か月前までの期間を申請できますが、あとでまとめて出せば安心、とは考えないでください。
申請先は、住所地の市区町村の国民年金窓口か、お近くの年金事務所です。郵送やマイナポータルからの電子申請も案内されています。相談時は、何年何月分から払えていないか、現在の就業状況、配偶者・世帯主の状況を整理しておくと話が進みます。
免除・猶予の承認を受けた保険料は、10年以内なら追納して将来の年金額を増やせます。追納の時期により加算額が付く場合があるため、生活が落ち着いたら申込みと金額を確認します。先に無理な支払い計画を置くより、今の申請を済ませ、承認結果と残る納付の有無を確かめましょう。
この記事の登場人物

蓮21歳
通学やアルバイトの時間を大切にしながら、食費を管理する。