自宅の机で国債の口座資料と支払い予定のメモを確認する美緒

急な支払いがあり、持っている国債を現金に戻したい。満期まで待つしかないのでしょうか。個人向け国債は原則、発行から1年後に中途換金できます。申込み当日の現金化ではない点も確認しましょう。

目次
  1. 数えるのは発行から1年。満期までは待たなくてよい
  2. 発行1年未満でも、死亡や一定の災害は特例がある
  3. 換金では、直前の利子に応じた調整額が差し引かれる
  4. 入金は、申込日を含めおおむね3営業日後
  5. 出典・確認した範囲

数えるのは発行から1年。満期までは待たなくてよい

変動10年・固定5年・固定3年は満期が違いますが、中途換金の基本は共通です。発行後1年を経過すれば、額面1万円単位で一部だけの換金もできます。

持っている全額を売らなければならないわけではありません。購入した金融機関の残高画面や書類で銘柄と発行日を確認し、支払いに必要な分と、残しておく分を分けて考えます。購入申込日と発行日は異なることがあるため、申込みから何日たったかだけで数えないでください。

発行1年未満でも、死亡や一定の災害は特例がある

財務省は、口座名義人が死亡した場合や、災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害で被害を受けた場合の特例を案内しています。生活費が必要という理由だけで、1年以内の換金が一般に認められる制度ではありません。

死亡では相続人であることを証明する書類など、災害では罹災証明書・罹災届出証明書などが必要になります。災害の適用地域に住んでいることと、被害の確認書類の双方を取扱機関へ確認してください。必要書類と手続きは金融機関で異なるため、緊急時は先に電話等で相談します。

換金では、直前の利子に応じた調整額が差し引かれる

中途換金では、元本に加え経過利子を計算し、所定の中途換金調整額を引きます。

通常の中途換金で使う調整額は、直前2回分の各利子の税引前相当額へ0.79685を掛けた額です。変動10年は利率が変わるため、直前2回の利子をそれぞれ確認します。単純にいまの利率を過去一年分へ掛ける方法とは違います。

通常の中途換金の金額の考え方
項目意味
額面金額換金する国債の元本に当たる額
経過利子相当額前回利払いからの期間に応じて計算する額
中途換金調整額直前2回の税引前利子相当額×0.79685
受取額額面金額+経過利子相当額−中途換金調整額

特例による早期換金では、利払いを何回迎えているか等によって計算式が変わります。財務省の式と金融機関の見積りで確認しましょう。「元本から所定額を引く」という表示だけを、過去に受け取った利子を無視した投資全体の損失額とは受け取らないでください。

入金は、申込日を含めおおむね3営業日後

財務省の案内では、入金は中途換金を申し込んだ日を含め、おおむね3営業日後です。支払期限があるなら、換金の受付日と入金予定日を金融機関に確認してから進めます。

土日祝日や受付時刻で日数が変わり、相続・災害の書類確認に時間が必要な場合もあります。手続き先は国債を持つ口座の取扱機関です。銘柄、換金したい額、支払期限を伝え、必要書類・受取額・入金先を確認するところから始めましょう。

出典・確認した範囲

資料確認日:2026年10月22日。

この記事の登場人物

美緒のイラスト

美緒29歳

住まいや固定費を見直し、自分の暮らしに合う家計を考える。

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