年金移換の案内とカレンダーを確認し期限を控える蓮

退職の書類に「確定拠出年金の移換」と書いてあっても、何をすればよいか分かりにくいものです。会社の退職金と同じように、何もしなくても銀行へ振り込まれるお金だと思っていると、手続きが遅れることがあります。

企業型の確定拠出年金は、原則として退職時に現金で受け取るのではなく、次の制度へ資産を移す手続きをします。まず資格喪失日と移換期限を確認しましょう。

目次
  1. 企業型DCは、自分の老後資金を次の制度へ持ち運ぶ
  2. 「6か月」は退職日から数える、と丸めない
  3. 放置して自動移換されると、運用も受給の準備も止まりやすい
  4. 退職時にもらう情報をそろえ、移換先へ申し込む
  5. すでに期限が過ぎていても、移す相談から始める
  6. 出典・確認した範囲

企業型DCは、自分の老後資金を次の制度へ持ち運ぶ

会社を辞めても資産が会社に戻るわけではありません。移す先と、手続きを受け付ける窓口を決めます。

企業型DCは、会社が掛金を出すなどして、加入者本人が運用商品を選ぶ「企業型確定拠出年金」です。DCは確定拠出年金の略称。運用結果で将来受け取る額が変わる仕組みで、退職するときは、資産を別の年金制度へ移す「移換」が必要になります。

次の会社に企業型DCがあるか、個人型の確定拠出年金であるiDeCo(イデコ)へ移すかなど、自分の状況から移換先を確認します。移換先によって商品や手数料、手続きが違うため、退職前の人事担当者と、加入していた制度の運営管理機関の案内を保管しておきましょう。

移換先を調べる順番
退職後の状況確認すること
次の会社に企業型DCがある新勤務先へ移換の受付、必要書類、資産が移る時期を聞く
次の会社に企業型DCがない・自営業等iDeCoの取扱金融機関へ、加入・運用のみの扱いを含め自分の手続きを確認
次の会社に別の企業年金がある確定給付企業年金等が移換を受けられるか規約・条件を確認
次の仕事が決まっていない退職前制度の案内を使い、iDeCoなど移せる先を先に確認

「6か月」は退職日から数える、と丸めない

移換の期限は、企業型DCの加入者資格を喪失した月の翌月から起算して6か月以内です。会社から届く資格喪失日を確認します。

退職に伴う資格喪失日は通常、退職日の翌日になります。退職日だけを見て月を数えず、資格喪失した月、その翌月、移換の期限を、届いた案内や窓口で確かめてください。

書類を請求しただけ、金融機関を決めただけでは、資産の移換が終わったとは限りません。加入先の確認や書類の不足で時間がかかることもあるため、退職が決まった段階で案内を取り寄せ、受付状況を追えるようにします。

放置して自動移換されると、運用も受給の準備も止まりやすい

自動移換は、自動で適切な商品を選んで運用し続けてくれる仕組みではありません。

期限までに必要な移換がされないと、資産が国民年金基金連合会へ自動移換されます。その間は運用されず、管理手数料等もかかります。また、その期間は確定拠出年金の受給に必要な通算加入者等期間に算入されないため、受け取りを始められる年齢が遅くなる場合があります。

厚生労働省は、一定の場合に、新しく加入した企業型DCやiDeCoへ資産が移される仕組みも案内しています。ただし、本人情報などの条件に左右されます。自分は何もしなくても移ると決めず、移換先で資産が確認できるところまで確かめましょう。

退職時にもらう情報をそろえ、移換先へ申し込む

基礎年金番号、退職前制度の情報、資格喪失日が分かる案内を用意すると、移換先への相談が進みます。

まず退職前の勤務先から、企業型DCの運営管理機関や問い合わせ先を聞きます。次に、移換先の勤務先や金融機関へ、他制度からの資産移換があることを伝え、指定の書類を取り寄せます。書類の名称・提出先は移換先の案内に従い、住所や氏名が変わった場合は両方へ届け出ます。

移換の際に保有商品が売却され、現金で資産が移ることがあります。旧商品のまま持ち込めると思わず、売却・入金の予定と、移換後に選べる商品を聞きます。移換後の運用指図まで必要かも確認し、未設定のままにならないようにします。

すでに期限が過ぎていても、移す相談から始める

自動移換されている場合も、移換先への手続きを確認できます。古い勤務先の制度名と本人情報から所在をたどりましょう。

自動移換の通知があれば手元に置き、移換先の金融機関へ相談します。通知がない、住所が変わった、どの制度か分からない場合は、退職前の勤務先や運営管理機関に問い合わせます。

終わりの確認は、書類の発送ではなく、移換先での資産の反映と運用設定です。現在の残高や手数料、連絡先を見られる状態を作っておくと、次の転職のときにも手続きを引き継げます。

この記事の登場人物

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蓮21歳

通学やアルバイトの時間を大切にしながら、食費を管理する。

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