入院に備える連絡先や希望のメモを自宅で落ち着いて確認する悠

一緒に暮らすパートナーが入院したら、病院から連絡をもらえるのか、説明に同席できるのか。籍を入れていないことで、何もできないのではと心配になる人もいるでしょう。元気なうちに「誰に連絡し、誰へ病状を伝えてほしいか」を本人同士で話し、受診先へ確認しておくことが備えになります。

目次
  1. 面会・病状説明・緊急連絡先は、同じ役割ではない
  2. 本人が話せるうちに、情報共有の希望を病院へ伝える
  3. 緊急連絡先に書けば、治療を代わりに決められるわけではない
  4. 二人で残すのは、連絡先と頼みたい生活のこと
  5. 急な入院では、関係と本人の希望を短く伝えて相談する
  6. 出典・確認した範囲

面会・病状説明・緊急連絡先は、同じ役割ではない

病院へ行けること、情報を聞けること、治療に同意することは、それぞれ分けて確認します。

入院時に関わる役割
役割事前に確認すること
面会する病棟の面会条件、本人が会いたい相手、予約や人数・時間
病状の説明を聞く本人が同席や情報共有を希望する相手と、その確認方法
緊急の連絡を受ける病院の連絡先欄へ登録できる人、第一・第二の連絡先
必要品や生活を支える荷物、家の管理、職場への連絡など、本人が頼みたい作業
医療の意思決定に関わる本人の意思を基本に、意思を伝えられない時の対応を医療者へ相談

病院は本人の情報を扱うため、同棲相手と名乗るだけで全てを聞けるとは限りません。一方で、未婚だから一律に関われないとも決めつけず、本人の希望を伝えて相談することが大切です。面会は感染対策や病棟の運用でも条件が変わります。

本人が話せるうちに、情報共有の希望を病院へ伝える

予定入院なら、本人から「この人と説明を聞きたい」と伝え、必要な登録や確認を受付・病棟へ聞きます。

厚生労働省が公開する身寄りのない人への支援ガイドラインでは、本人の意思や意向を尊重し、説明への同席を希望する身近な人がいる場合は本人の意向を確認して情報提供する考え方を示しています。支援者は親族だけに限った書き方ではありません。

ただし、この資料から全国一律の未婚パートナーの面会権があるとはいえません。自分の病院で、同棲相手を連絡先や説明同席者として登録する方法、確認に必要なことを聞きます。本人が望まない親族への連絡や、伝えてほしくない情報がある場合も、本人から医療者へ相談しましょう。

緊急連絡先に書けば、治療を代わりに決められるわけではない

緊急連絡を受ける人や身元保証人になっても、それだけで本人の医療同意を代行する権限は生じません。

同ガイドラインは、連絡、物品の準備、費用、退院支援などの役割を整理し、身元保証人等の第三者に医療行為の同意権限があるとは考えられないと説明しています。書類の署名欄があれば、何を引き受ける欄かを確認してから対応します。

本人が意思を伝えられない場面では、パートナーが単独で全て決めるという準備ではなく、普段の本人の考えを医療・ケアチームへ伝える備えをします。本人が大切にしたい暮らし、望む支援、相談してほしい相手を話し、医療者と相談できる形で残しましょう。特定の治療をどうするかは個別の医療相談です。

二人で残すのは、連絡先と頼みたい生活のこと

すぐ見つけられる連絡メモを本人の了承のもとで作り、情報を共有する範囲も決めます。

第一の連絡先だけでなく、電話に出られない時の第二の相手、勤務先へ知らせる担当、入院用品を届けられる人を整理します。家族へ知らせてよい範囲も、二人の考えが同じとは限りません。連絡先の人にも、引き受けられるかを確認します。

病院へ見せる情報として、お薬手帳や医療上必要な情報がどこにあるかを共有します。スマホの暗証番号を必ず教え合うという話ではなく、本人が同意した方法で必要な連絡先へたどり着けるようにすることです。家の鍵、ペットの世話、公共料金など、入院で止まりそうな生活の用事も分担できます。

急な入院では、関係と本人の希望を短く伝えて相談する

受付や病棟へ「同居しているパートナーで、本人が連絡を希望している」と事実を伝え、担当の相談窓口へつないでもらいます。

連絡先に登録されているか分からない場合は、その確認から始めます。医療ソーシャルワーカーなど、入院中の生活や支援を相談できる担当がいるかも聞けます。希望を伝えたからとその場で全て対応されるとは限らないため、病院が何を確認する必要があるかを聞きましょう。

今できる一歩は、二人で「病院から誰へ連絡してほしいか」を話すことです。結婚の有無だけを心配し続けるより、本人の意思、病院の運用、生活の支えを一つずつ確認すると、備えが具体的になります。

出典・確認した範囲

資料確認日:2026年10月22日。医療同意の権限と、病院内の説明・面会の運用を区別しています。個別の受診先へ本人の希望と必要な確認方法を相談してください。

この記事の登場人物

悠のイラスト

悠31歳

段取りを考え、家電や住まいの費用を比較して決めたい。

次に確認したいこと

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